資本金は現金だけでなく、モノでも資本金にすることができるんです。

例えば

  • 動産   :OA機器、パソコン、機械類、自働車等
  • 不動産  :土地、建物等
  • 有価証券 :国債、社債、上場株式等
  • 知的財産権:特許権、意匠権、商標権、営業権等

が挙げられます。

現物出資の手続き

現物出資をするにはどんな手続きがひつようなのでしょうか。確認してみましょう。

  1. 時価を調べる
  2. 定款に記載する
  3. 調査書報告書を作る
  4. 証明書を作る

といった流れになります。

①現物の時価調査

まず、現物出資するものが、いくらの価値があるのかを調査します。これは基本的には自分で調査しなければなりません。原則、発起人が現物の時価を調査しますが、現物出資した動産の総額が500万円を超えている場合や、価額が相当であると弁護士、税理士等の証明を受けていない場合は、裁判所選任の調査役(検査役)などに時価の調査を依頼する必要があります。

  • メーカー: APPLE
  • 品名  : MacBookPro Retinaディスプレイモデル
  • 年式  : 令和元年製
  • 型番  : MC○○○J/A 
  • 数量  : 1台

現物出資の価格はどうやって決めるの?

現物の価格は「時価」なので出資する時の価格である必要があります。つまり、購入時の価格ではなく、現在の相場価格にしなければなりません。よって、現在の相場価格は、ヤフオク!などが適切でしょう。不当に高い価格もありますので、出品されている価格ではなく、落札、売却された価格が相場と見るのが普通ではないでしょうか。 時価より高い額にしてしまうと、出資した人に譲渡税がかかるそうなので注意しましょう。

②定款への記載

定款とは、商号や住所、目的など、その法人の基本的な情報を定めて記載する書類です。現物出資をする場合も定款への記載が必要となります。現物出資について、定款へ記載する内容は次のとおりです。

  • 現物出資する発起人の氏名と住所
  • 出資する現物の詳細(商品名や製造会社、製造番号、数量など)
  • 現物の価額
  • 出資者に割り与えられる株式の数

以下を6章に追加します。

(現物出資) 
第〇〇条  当会社の設立に際して現物出資をする者の氏名,出資の目的である財産,その価額及びこれに対して割り当てる設立時発行株式の数は,別表のとおりである。

そして実印を押した最後のページ以降に以下を付け加えます。

(定款別表)
当会社の設立に際して現物出資をする者の氏名、出資の目的たる財産、その価額及びこれに対して割り当てる設立時発行株式の数は、次のとおりとする。
1.現物出資者の氏名 〇〇 〇〇
2.目的財産の表示及び価額  

  • メーカー: APPLE
  • 品名  : MacBookPro Retinaディスプレイモデル
  • 年式  : 令和元年製
  • 型番  : MC○○○J/A 
  • 数量  : 1台

金額合計 金 〇〇万円

③調査報告書の作成

現物出資したものの価格が適正かどうかや、法人への引き継ぎが完了しているかどうかなどを、発起人以外の人が調査する必要があります。通常、裁判所に選任された調査役や会社設立時の役員が調査します。調査が終わったら、調査した人が、調査報告書を作成します。

④資本金の額の計上に関する証明書の作成

払込を受けた金額(通帳に振り込んだ額)に加えて、②に現物出資した額を記します。

資本金の額の計上に関する証明書

① 払込みを受けた金銭の額(会社計算規則第43条第1項第1号)
                    金○○円

② 給付を受けた金銭以外の財産の給付があった日における当該財産の価額(会社計算規則第43条第1項第2号)
                    金○○円

③ ①+②
                    金○○円

資本金の額○○円は、会社法第445条及び会社計算規則第43条の規定に従ってされたことにそういないことを証明する。     

令和○○年○○月○○日 (作成日)
                    合同会社○○○○
  代表社員○○○○(代表者印)

現物出資のメリット

資金がなくても資本金を増やせる

当然ですが、資本金が大きいほうが、対外的な信用が増します。

節税効果がある

1つあたり10万円を超えると、固定資産として、帳簿に登録されます。固定資産は、その資産ごとに設定された年数で、減価償却をしていきます。毎年少しずつ経費にすることができるので、節税効果があります。

現物出資のデメリット

①手続きが面倒

手続きが煩雑で手間がかかります。現金出資にくらべて、定款への記載事項が増えたり、調査報告書や財産引継書などの作成書類が多かったりします。また、所有するのに登記や登録が必要な資産については、所有権の移転手続きを行う必要もあります。そのため、設立までよりも多くの時間がかかります。

②現金が少ない

資本金の金額よりも、現金が少ないため、すぐに資金がショートしてしまう危険性があります。資金繰りに要注意です。

③現物出資によって税金がかかる

法人は現物出資で、資産を取得しますが、言い換えると出資者は現物出資により資産を売却するとみなされるため、所得税の対象となります。取得価格よりも高い価値で出資した場合は、売却益が出たと考え、所得税を支払うことになります。

まとめ

まとめというより感想ですが、正直面倒です。この辺りに詳しいプロフェッショナル向けだと感じます。あえて設立前に煩雑なことは行わず、設立後に行っても良いのではと思いました。小さく始めるのであれば、現金をしっかりと用意しておく。またPCや車に関しても利益が出てから会社のお金で経費として購入する。こちらの方が素人は分かりやすくてスッキリします。